大変なことがいくつも重なったら
50歳を間近の今、
過去を振り返ると、
大変なことがひとつ起きた時に、
自分の気持ちや思考と向き合う時間を作らないと、
また次の新たな問題が起きてくる傾向にあります。
特に感情の整理をしておかないと、
平和に過ごしているときとは、
真逆の行動をとってしまい、
これまた厄介な問題を自分で持ち込んでしまう傾向にあります。
そういうときほど、
それ以上事態が悪くならないように・・・と
すごく頑張ってしまう。
・・・というか頑張らないといけないと思い、
必死に何かにしがみついてしまう。
そう、
まるで崖から落ちないように、
必死にしがみつき、
手から血が出ていても、
出ていないと言い聞かせ、
さらに、
「まだ大丈夫だ」と思い込もうとして、
でも、
こういう思考のときは、
大抵、事態は好転しないんです。
何度もこういう経験をして、
やり方が違うんだと今は軌道修正を試みるようなりました。
ですので、
何ができて
何ができないかを区別して
現状を整理したら、
【こうさ~ん(降参)!】
と両手をあげて、
今後の結果に対して思い悩む思考を手放します(怖いけれど・・・)
なんどかそれを続けていると、
不思議なことに
しがみついていた時には思いつかないような、
感情や思考や行動に結びついていき、
結果、事態が好転していくのです。
決して、
すべてを諦めるという意味ではなく、
結果はこれしかないと思い込んでいる
執着を手放すだけです。
「たったそれだけのこと?」
と思われるかもしれませんが、
これを手放すことが、
手放す前だととても怖いし、
持っていたくなるんです。
うまくいかなかった例
20代前半から7~8年ほど、
私は【自分の人生の暗黒時代】と呼んでいるのですが、
この頃、
微熱が数か月以上も下がらず、
病院へ行っても原因がよくわからず、
入退院を繰り返したり、
父と母の病気が一気に見つかり、
週の半分は自分と両親の病院通いに使っていました。
両親の苦しみを、
取り除いてあげられない自分の無力さを感じてしまい、
心は壊れはじめました。
そんな中、両親が相次ぎ他界しました。
そして、
両親が他界しても、
あっちこっちで喧嘩や争いが絶えず、
私は親戚たちの心ない声と戦いました。
金銭的な問題も抱えていました。
この頃の私には笑顔はなく、
いつも何かにイライラしていました。
いつでも
自分の思うように人を動かそうとしたり、
結果をコントロールしようとしていました。
大抵は失敗に終わり、
さらにイライラがつのるといった悪循環にはまり、
なかなか事態は好転しませんでした。
うまくいった例
パートナーがハワイで事故にあい、
大腿骨骨折というビッグイベントが起きました。
アメリカの医療をご存じの方もいると思いますが、
医療もかなり高額で、
保険に入っていないと、
経済的に大変なことになります。(日本の保険システムとは違います)
それに、
救急車は日本のようにタダではなく、
しっかり請求書が届いたのにはびっくりしました。
そして、
その時の医療請求額はなんと、
60,000ドル(日本円で600万円以上)
でした。
それにパートナーの仕事も
今後どうなるかわからないなかで、
私たちは何をしたかと言えば、
保険の手続き、
友人たちからの情報収集、
会社との話し合い、
リハビリなど、
今できることとできないことを整理し、
行動できることは全て行いました。
そして今後どうなるかの結果を
ネガティブに考え込んで暗くなったり、
イライラしたりするのをやめて、
【こうさ~ん(降参)】
と笑っていました。
保険がどこまで対応されるかわからない中、
知人たちは色々な情報を与えてくれました。
そんな中、
最低でも200万円ほどは実費になるだろうと
私たちは覚悟していたのです。
それでも、
「高級車がないのに、高級車を買った気分だね」
と笑いあっていました。
ただ気を付けたのは、
結果を心配することに時間を割くことは
なるべく避けたことだけです。
どうなるのだろうという不安はもちろんありました。
ですが、最悪600万円支払わなければならないかもしれないけど、
まぁ命があったからラッキーだと思って、
淡々と必要なこと(情報収集と保険手続き)を行いました。
結果、
60,000ドル(日本円で600万円以上)は保険で全てカバーされたのです。
変えられるものを変える勇気を、
変えられないものを受け入れる冷静さを、
そして両者を識別する知恵を与えたまえ
ラインホールド・ニーバーの祈り
大変なことがいくつも重なってくるときは、
変えられないものを変えようとし、
変えられるものを変えようとしていないときなのかもしれません。
私の場合、
変えられないものにしがみつこうとしているときに
【こうさ~ん(降参)】
と万歳するようにしています。
でも、
降参しなければならないことはわかっていても、
しがみついていたい崖から手を離すのは、
毎回怖いんですけどね… もともとチキンな性格なので(笑)
↓降参するという考え方は、この本を読んで採用することにしました。今までの古い価値観をぶっこわしてくれる本だと思います!